Forgetting-BarⅡ

2015年もよろしくです。m(_ _)m

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毒男たちに捧ぐ!?惜別のメッセージ…【立つ鳥後を濁すの巻】

「あ~ぁ。。。もうすぐドイツに行っちゃうんだぁ。。。」

「ごめんな。2週間後には帰ってくるから…」


深夜の東京某所。

閑静な住宅街の狭間にポツンと小さな看板を掲げた隠れ家的なBar。

彼女のお気に入りの洒落たBar。

ひっそりとカクテルグラスを傾ける二人。


「2週間後に帰ってくるから」

その言葉を放った後、彼女の反応はない。

しばし会話が途切れたまま、時が流れていく・・・。


カクテルグラスに反射し歪んだまばゆい光の粒を見つめながら、
少し拗ねた表情を浮かべる無言の彼女…。

静かに流れる時と反するかのように、男は内心激しく動揺したのだった。



時計の針は午前0時を過ぎた。日付が変わった。


店を後にする二人。

無言のまま歩を進める。
いつもより気持ち緩やかに。


突然、彼女が囁いた。


「ねぇ、やっぱり行っちゃうんだよね?ドイツ…」


「ん…あ、あぁ。」


腕を絡め、しがみ付くように?両腕で男の左腕をぎゅっと包み込む。
その腕から伝わる重さと肌の温もりは
いつもより力強く感じるのは酔いのせいだけじゃないだろう。

微妙な緊張感がほとばしった。


公園の傍らで彼女はいきなり立ち止まった。
腕を引っ張られるカタチで男はバランスを崩す。
彼女はなおもしがみつくように男の体をそっと引き寄せた。

耳元で小声で囁くように重い口を開いた彼女、
寂しそうにポツリと吐いた。


「そっか…そうだよね…」



うつむき加減で寂しそうにそう呟いたが、そこで言葉が詰まる。

男の方も声が出ない。いや、出せない。


再び静寂が訪れる。
雑踏の音だけが耳奥に流れた・・・。


やがて、彼女はそっと顔を上げた。

一瞬で目が合う二人。

街路灯に照らされ薄っすらと輝くその瞳は濡れていた。

その濡れた瞳を見つめる男。
思考することなく自然と引き込まれる。抵抗する術なく吸い込まれた。


その瞳が男の顔に近づき、完全に閉じられた瞬間、柔らかな唇が重ねられた。
街路灯に映し出された2つのシルエットも一つに重なった。


緊張のあまり硬直する男。
あまりの衝撃で心のバランスが崩れ、放心の男。
どうする事も出来ない。
瞬時の衝撃にただただ、その場で立ち尽くす・・・。


首の後ろにまわした両腕を少し緩め、再び大きな瞳を輝かせた彼女。
少し拗ねた口調で立ち尽くす男にこう言い放った。


「ほらぁ、しっかり抱きしめてくれないと、ホントにどっかに行っちゃうよぉ!?」


あ、あぁ。


その一言で我に返った男は、
彼女の腰に手を回し、
彼女をぐいと引き寄せると、今度はしっかりとそして力強く抱きしめた。

再び2つのシルエットは1つに重なった。

今度は灯りが漏れることなく完全に1つに重なったシルエットが浮かび上がった…。



再び耳元で囁く。


「もう一度聞くよ。ほんとにわたしを置いてドイツに行っちゃうの…?」
「平気なの?」 「平気じゃないよね?行かないよね?」



「え!?えと、あの、、そのぉ、、、」


言葉に詰まる男。


くすっ。
「ちょっとイジワルしちゃった♪」
「うそだよ。ちゃんと待ってるから安心して行っておいで」



困惑する男を尻目に
子悪魔的な微笑みを浮かべながら彼女は諭すように囁いた。


ごめん・・・な。



謝ろうとする男の唇をその柔らかな人差し指でそっと押さえ、
天使のような微笑を浮かべながら静かに首を左右に揺らした。

何も言わないで

そう言うかのように。。。


そして再び男に身を寄せる彼女。。。彼女の温もりと優しさを嫌になるほど感じた夜。


深夜の東京。


男は真剣にドイツ行きを投げ捨てようかと、一瞬過ぎった眩い夜の出来事・・・。




・・・・・・・・・・・・・・・じゃ、ホントにホントに行って来ます・・・。・゚・(ノ∀`)・゚・。




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  1. 2006/06/12(月) 08:06:10|
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